駅からあるき by DJ Kei
2008.01.01-03 千葉&茨城の私鉄(その1)

千葉&茨城の私鉄(その1)

2008年1月01-03日

行程

1月1日
場所種類
名古屋15:40JR
桑名16:0816:25JR
亀山17:1217:42JR
加茂19:1619:24JR快速
奈良19:4020:13JR
天王寺21:01JR
大阪22:22急行「銀河」
1月2日
東京6:42

プランニング

今回は,正月恒例の寝台利用&関東鉄道旅行だが,往復とも寝台急行「銀河」利用とした.乗車する路線としては,未乗のJR成田線,鹿島線.鹿島臨海鉄道,および茨城交通とした.それらを順調に乗継ぐと時間が余るため,犬吠埼周辺と阿字ヶ浦周辺の散策を織り交ぜて,少々の時間調整を行った.一応きっちりしたスケジュールはたてた上で出発したが,現地での多少の調整は可能なように時間的ゆとりをもたせた.

概要(その1 名古屋→大阪→東京)

その1は,寝台急行「銀河」に始発の大阪から乗車するためのアプローチ&「銀河」乗車記録である.名古屋に住む私にとって,「銀河」に乗るためには,もちろん名古屋から乗車する(0:58発)のが手っ取り早いのだが,上りの「銀河」に乗る場合は,いつも始発の大阪から乗車することにしている.今回も当然大阪から乗車するため,名古屋から関西本線で大阪へ向かった.

記録

切符について

1ヶ月前に桑名駅で購入した切符は,まずは当然「銀河」のA寝台券と急行券,そして乗車券がある.乗車券としては,桑名から大阪経由の銚子までを購入した.この切符,
区間:「桑名−銚子」
経由:「関西・東海道・総武」
となっている.
この経由欄について,少し知識のある人ならちょっと変だと気づくのではないか.この券面だと,桑名から大阪とは反対向きに(名古屋方面へ)関西本線に乗り,名古屋・東京を経て銚子へ向かう乗車券だと解釈できるし,むしろそのように解釈する方が自然である.私もこの切符を受け取ったときにすぐにこのことに気づき,切符を発行した駅員さんに間違いではないかと問うてみたのだが,「大阪経由の切符で間違いありません」という回答だ.もちろん,大阪発の「銀河」の寝台券と同時購入だし,券面に記載の運賃の金額から推定すれば確かに大阪経由の切符のように思えたが,逆に車内検札や途中下車の際にトラブルにならないかと心配になる.もちろん正当な切符なのでこちらが心配することはないはずなのだが,少しもめる可能性はあるかもしれないな,と一応頭の中にとどめておくことにする.(後で述べるように,この予感は的中する.)
逆に言えば,桑名から名古屋へ直接行き,そこから東京,銚子とたどる乗車券の場合は,経由欄にどのような記載がなされるのだろうかという興味がわいてくる.今度一度やってみようか.
それにしてもなぜこのような紛らわしい記載がなされるのかがわからない.経路途中にある天王寺〜大阪は関西本線にも東海道本線にも属さず,大阪環状線であるから,大阪環状線を経由欄に記載すれば紛らわしさはなくなるはずなのだが,天王寺-大阪間が運賃計算の特定区間に相当するため,大阪環状線は記載しないことにしているのだと思われる.しかし,二通りの解釈が成り立つような記載は明らかに問題がある.記載欄を「関西・天王寺・大阪・東海道・総武」ぐらいに改めてもらえないだろうかと思うのだが.

名古屋-亀山

まあいずれにせよ,切符を買ってから1ヶ月間,当日がやってくるのをワクワクしながら待つ.ところが,年末年始は冬型の天気が強まり,平野部でも雪が降るとの天気予報.積雪などした場合,特に夜行列車は真っ先に運休が決まるため,心配になってくる.当日を迎えると,やはり岐阜県あたりでは積雪があるようなので,出発前に念のためJR各社のホームページにある運行情報をチェックする.日本海側では遅れが出ているようだが,とりあえず太平洋側は大丈夫のようだったので,自宅を出た.

15:40発の桑名行があるので,これに乗る.未購入の名古屋-桑名間乗車券を購入し,早速列車に乗り込む.寒いせいか意外とすいていた.15:30に,自分の乗っている列車の両脇から,「セントラルライナー」と「快速みえ」が同時発車.なかなか見応えがあった.
この列車も定刻発車.列車は駅に着くたびに客を降ろしていき,桑名到着時には半分以下に.桑名でいったん下車し,今度は,上記の経由欄のまぎらわしい切符を自動改札に通して,列車に乗り込むことになる.

さて,桑名からは亀山行である.7分遅れでやってきた.ワンマン化された列車の多い関西本線ではあるが,この列車は車掌が乗務していた.空は黒い雪雲で覆われ,そのうち雪もちらつきはじめてきた.この雪も,亀山到着時には止んできた.亀山到着は3分遅れに回復.
さて,亀山では次の列車まで少し時間があるので途中下車.まずは自動改札に通すが,ゲートが閉まる.これは想定していたので,有人改札に行き,例の紛らわしい経由欄の記載された切符を見せ,「途中下車を」と言う.特に何も指摘はなく,下車印を押して通してくれた.経由欄の件は大丈夫なのかなと思った.

亀山駅では,駅前を少々ぶらつくが,何もないので,国道まで出てみる.国道を少し東へ行ったところにコンビニがあったので,少々買い物をしてきた.亀山駅近くでコンビニを見つけたのは今回が初めてである.
駅に戻るうちにずいぶんと暗くなってきた.日の入が早い季節でもある.次の加茂行が発車する頃にはすっかり空は暗くなってしまっていた.

亀山-奈良-大阪

亀山から,ディーゼルカー2両編成の列車に乗り込む.あたりはすっかり暗くなり景色も見えないが,亀山出発してから山の中に入っていく.草津線との分岐である柘植で数分間停車.さらに伊賀上野でも数分間停車.その後もいくつかの駅で交換待ちのための停車があり,距離の割には時間を費やして加茂に到着した.加茂まで私の斜め向かいに座った男性は,途中で大判の時刻表を鞄から取り出し接続列車のチェックをしていたようだから,私と同類の人かもしれない.

加茂から,区間快速で奈良へ.加茂駅ではホームの長さいっぱいに列車が止っていて,うまく写真がとれない.下車した奈良駅も同じ状況であった.

奈良駅で途中下車する.例によってまずは自動改札へ切符を通すが,ゲートが閉まるので,有人改札へ.若いJR職員は,最初下車印を押してくれたが,例の経由欄を疑問に思ったのか,私の切符を持って奥の方へ入っていった.同僚職員に尋ねるらしかった.10秒ぐらいして戻ってきて,「乗越運賃をいただきます」とのこと.やれやれ,やはりJR職員でも間違えたか.もっとも,ある意味この職員は職務をきちんと果たしているという言い方もできよう.私が「大阪経由の切符である」ことを告げたら,やがて奥から別のベテランらしき職員が出てきて,特定区間にあたるので大阪環状線は経由欄に記載されないと説明して,無事途中下車できた.さて,奈良で途中下車したのは,駅前のコンビニで食料を調達するためである.

奈良駅前のコンビニで今晩の食料調達後,普通列車に乗って天王寺へ向かう.関西線の普通列車は王寺始発が多くて,奈良始発は珍しい.この列車は意外と乗客が多かった.久宝寺で快速列車に追い越されながらもすべての駅に停車し,天王寺に到着した.ここで下車し,大阪環状線に乗り換える.

天王寺で大阪環状線内回りホームまで歩く.大阪環状線はふだん西側に乗る機会が多いので,たまには東側に乗ろうというわけである.東側はいつも混雑しているが,この日も結構混んでいた.車両の端の方まで行ってやっと空席を見つけた.大阪駅に到着後,「銀河」の発車する10番線の下の連絡通路に待機した.ホームではなくて連絡通路で待機するのは,風が当たらないためである.大阪駅で待機中,少し離れたホームから「ムーンライト九州」が出発していった.塗色が客車らしくない.

大阪-東京(寝台急行「銀河」)

銀河は8両編成.大阪駅の入線は22:16.発車6分前である.あわただしく写真撮影をした後,寝台車に乗り込む.大阪駅発車時点でA寝台はほぼ満席.B寝台もかなり埋まっているという状態.この後の新大阪,京都あたりからの乗客も含めればほぼ満席であろうと思われる.今回下段を確保したのは,窓から景色を眺めるためで,しばらくはカーテンを開けて夜景を楽しみながら過ごす.幸か不幸か進行方向右側であった.京都駅では,「ムーンライト松山・高知」が隣のホームに待機している.こちらは「ML九州」と異なり,昔ながらの塗色が残されている.この後,「車内放送は大船到着前までお休みします」という放送が流れ,次の大津には無言のまま停車.車内も静かになる.その後もあまり眠ることなく寝台内で過ごし,時間がどんどん経過していく.それにしてもすれ違う列車が非常に少ないことに気が付く.いつもなら貨物列車と頻繁にすれ違うはずだが,正月だからかほとんどそれが見られないのである.

名古屋停車中に外に出るため,到着前に着替えて待機.名古屋には6分停車するので,その間にいろいろと眺めておく.名古屋駅には3番ホームに到着.ここで「0:58 銀河 東京」の電光表示を眺め,ついで「銀河」最後尾に行って眺める.こんな時間にもかかわらず,駅には「銀河」を見に来たと思われる人もちらほら見られる.
この後車内に戻り,再び寝台に入る.浜松,静岡と運転停車するが,普段なら貨物列車に追い抜かれるものの,今日は追い抜く貨物列車が走っておらず,停車中も非常に静かであった.名古屋を過ぎてから最初の旅客停車は富士である.その後,沼津,熱海,小田原と止まるが,この辺りで降りる人は少ない.結局A寝台の乗客の大半は終点の東京までの乗車であった.東京駅到着は定刻通りで,日の出前の到着であった.

東京駅の9番線ホームの表示は「回送」であり,「銀河」の名前は無かった.それを残念に思いながらも,他の多くの鉄道ファンに混じって列車の写真を撮影する.到着後,意外と長い間停車をしていたような気がする.

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