駅からあるき by DJ Kei
2008.01.01-03 千葉&茨城の私鉄(その2)

千葉&茨城の私鉄(その2)

2008年1月01-03日

行程

場所種類
1月2日
東京7:36特急「しおさい1号」
銚子9:309:40銚子電鉄
海鹿島9:52徒歩
犬吠11:42銚子電鉄
銚子11:5912:08JR
佐原12:5413:13JR
鹿島神宮13:3313:35鹿島臨海鉄道・マリンライナーはまなす
水戸14:5815:10JR
勝田15:1615:21茨城交通
磯崎15:45徒歩
阿字ヶ浦17:12茨城交通
勝田17:3917:52JR
我孫子19:26JR常磐線&千代田線
二重橋前徒歩
東京

プランニング

今回は,正月恒例の寝台利用&関東鉄道旅行だが,往復とも寝台急行「銀河」利用とした.乗車する路線としては,未乗のJR成田線,鹿島線.鹿島臨海鉄道,および茨城交通とした.それらを順調に乗継ぐと時間が余るため,犬吠埼周辺と阿字ヶ浦周辺の散策を織り交ぜて,少々の時間調整を行った.一応きっちりしたスケジュールはたてた上で出発したが,現地での多少の調整は可能なように時間的ゆとりをもたせた.

概要(その2 関東の鉄道乗車)

その2は,関東地方のいくつかの小私鉄やJR未乗路線に乗車し,その後寝台急行「銀河」で大阪へ向かう予定である.私鉄路線は,1年ぶりに銚子電鉄,そして初めてとなる鹿島臨海鉄道,茨城交通,JRの初乗車路線は,成田線(佐原-松岸),常磐線(北千住-勝田)となる.その間に,いくつかの途中下車と散策をする.

記録

東京-銚子(特急「しおさい1号」)

東京から総武本線地下ホームへと向かう.しおさいの自由席特急券は車内で購入した.「しおさい」は9両編成で,うち7両が自由席である.指定席よりも自由席がすいているだろうと判断して自由席にしたのだが,その通りであった.自由席の方がなにかと自由度が高いので,私にとって指定席は「不自由席」である.東京駅から銚子に向かう場合,おおむね東向きになるので,朝の時間帯は日が当たるのはおおむね進行方向右側で,時折左側に当たることもある.私は進行方向左側を確保し,車窓を楽しみつつ過ごした.「しおさい」は定刻9:30に,銚子に到着した.ここで下車する人が多いが,3〜4割ぐらいは銚子電鉄に乗り換えた.

銚子電鉄&犬吠埼散策

銚子駅に到着し,早速車掌さんから1日乗車券を購入.「弧廻手形」という愛称がついている.全線1日フリー切符と周辺の有料施設の割引券などがセットになっていて,お得感の高い切符である.実は今回のスケジュールでは,1日乗車券を購入するよりも,普通に乗車券を購入した方が安くあがるのだが,あえて1日乗車券を購入した.その理由は,記念に持ち帰りできるのと,やはり小さいながらもがんばっている私鉄を応援したいためである.

昨年の全く同じ日にも,全く同じ時刻の列車に乗車したのだが,昨年に比べて人が少ない.約半分といったところか.昨年は確か直前に銚子電鉄の経営危機の報道があり,公式ホームページなどでも支援を呼びかけるなど注目度が高まっていたせいだろう.しかし経営が楽とは言えない状況には変わりなく,今後も積極的に乗りにいきたいと思っている.

普通の切符を持った地元の人と,「弧廻手形」などの切符を持った観光客を乗せて銚子を出発.観音駅あたりで地元客の多くは下車していく.観光客は目的と好みに応じて途中の駅で降りていく.私は海鹿島(あしかじま)で下車した.今回は犬吠埼の北側にある弓ヶ浜を歩くのが目的であるためである.なお,この海鹿島駅は,関東最東端の駅だそうだが,駅には特にそれにふれる看板などは設置されておらず,さびれた雰囲気のする駅となっている.もちろん無人駅である

計画では,犬吠11:42の列車に乗ればよいので,2時間弱の散策時間があるのだが,少々物足りない時間ぐらいだ.砂浜は波消しブロックやコンクリート堤防も露出していて味気ない部分もあるが,それを差し引いても海岸線は十分美しい.1月とは思えないほど十分暖かく,風も弱い.波は穏やかである.沖合には大きな船が悠々と通過していく様子が見える.のんびりと歩いていると散策時間はあっという間に過ぎてしまい,犬吠駅へ向かうことにする.

犬吠駅に到着すると,ちょうど外川行の列車が到着.これが折り返して私の乗る列車になるので様子を見ていると,行きに私が乗ってきた列車と同じ車両の後ろに古い車両が1両連結されている.そして犬吠駅で団体客が降りてきた.この古い列車を団体客用に増結してきているのであった.したがって,帰りにこの列車に乗れるのかという思いで楽しみにして列車を待っていたのだが,実際にはこの増結車両は回送扱いにより締切となっていて乗ることができなかった.そして仲町駅で切り離しをして終点銚子までは再び単行での運転となった.

銚子-鹿島神宮-水戸

銚子から,今度は鹿島臨海鉄道乗車のため,鹿島神宮へ向かう.バスで鹿島神宮へ向かうこともできるのだが,列車の方が接続がよさそうだ.成田線の千葉行に乗車する.この成田線の列車は,オールロングシートで味気ない.この列車は香取で下車すべきなのだが,一つ先の佐原駅まで行き,鹿島神宮行に乗り換えることにする.

佐原から鹿島神宮までは,霞ヶ浦や利根川およびその支流を次々と越えていく,まさに水郷地帯路線である.ほとんどが高架区間なので,景色も楽しめる.客は少なく意外とすいていたように思う.列車は少し遅れて鹿島神宮駅に到着した.

鹿島神宮からは,鹿島臨海鉄道を経由して水戸へ向かう.車両は「マリンライナーはまなす」というもので,リゾート列車というとオーバーだが,そんな感じのするディーゼルカー2両であった.この列車,先頭と最後尾が展望席になっていてまさにリゾート列車の雰囲気そのものであるが,「マリンライナー」という列車名とは裏腹に,海を眺めることはほとんど不可能で,変化に乏しい風景が延々と続く.前日の夜行でほとんど寝ていないせいもあり,途中眠ってしまった.時折交換待ちのため数分間停車があり,そのたびに列車を降りて外の空気に触れるなど眠気をとばそうと試みる.大洗を過ぎると,広がりを持った景色が展開されるが,すぐに家が多く現れるようになり水戸市街に入ったことを感じさせる.終点の水戸には定刻に到着した.

水戸-阿字ヶ浦-勝田-二重橋前

水戸から,茨城交通に乗るため,勝田まで常磐線利用.わずかひと駅だが,4両編成の列車は混雑していた.ドア近くに立って勝田到着を待った.

勝田で茨城交通に乗り換える.乗換口には窓口兼改札があり,「阿字ヶ浦まで」というと,「今日中に戻ってくるなら1日乗車券が安いよ」とのこと.1日乗車券を購入してみると,手作り風味あふれるデザインの切符であった.茨城交通はレールバスタイプのディーゼルカー1両であり,オールロングシートの座席には20人ぐらいが乗車していた.列車が進む毎に乗客はどんどん少なくなっていく.私は,予定を変えて終点の一つ前の磯崎で下車した.とはいっても,磯崎と阿字ヶ浦はすぐである.磯崎から,海岸まで歩き,阿字ヶ浦の砂浜に出た.

阿字ヶ浦の砂浜は海水浴場になっているが,見た目にはそれほど遠浅のようには見えない.ただし海岸線は美しく,ここで夜明けを迎えたらすばらしいのではないかと思う.初日の出を見にきっと多くの人が訪れたに違いない.今は夕方であり,人出もすくなかったが,釣りをしている人や散歩をしている人などちらほらと人影が見られた.

海岸を離れ,今度は阿字ヶ浦駅まで歩く.少し坂を上り,集落が出てきたところで左に折れ曲がると駅が見えた.列車の発車時刻をあまり気にせずにきたので,結構待ち時間がある.駅を散策する.それにしても古い駅だ.わずかに自動券売機(硬貨のみ使用可能,隣に千円札のみ使用可能な両替機がある)の存在がこの駅が現役で動いていることの証のように見える.それがなければ廃駅同然のたたずまいである.帰りの列車が入線する頃にはかなり空は暗くなってきていた.帰りの列車は,行きに乗ってきた車両と同じであった.再びロングシートに座って勝田に戻った.

勝田からは,どの列車に乗るかは決めていなかった.東京に22時頃までに着けばよいので,時間的な余裕はありすぎるが,特に夜行列車のように乗り遅れると代替が効かない場合には,その方が安心できる.時間に余裕があるので,普通列車に乗る.普通列車でもグリーン車を利用することにした.とりあえず我孫子まで乗ることにし,グリーン券750円と乗車券を購入し列車に乗り込む.グリーン車に乗るとは贅沢な,と思われるかも知れないが,勝田から東京方面まで特急列車を利用することを考えれば,それほど贅沢とはいえない.それでいてゆったりと座っていけるのだからいうことなし.

なお,目的地を上野や東京ではなく,我孫子までにしたのは,場合によっては成田線経由にしようかと思ったからである.しかし,「総武本線・成田線が事故のため遅延」という案内が流れたため,成田線経由は大事を取ってやめにして,素直に常磐線経由で東京入りすることにした.我孫子でいったん途中下車し,その後,常磐線各駅停車に乗って地下鉄千代田線に入り,二重橋前で下車した.二重橋前から東京駅までは,地下通路のみで行けるようになっていた.

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