駅からあるき by DJ Kei
2013.12.07-08 サンライズ瀬戸乗車

サンライズ瀬戸乗車

2013年12月07日(土),08日(日)

行程

場所種類
12月07日
新居浜8:26特急「いしづち8号」
高松9:4410:40小豆島急行フェリー
土庄11:1011:50小豆島フェリー
宇野13:1913:50両備バス「特急」
岡山14:4515:14「のぞみ34号」
新大阪15:58大阪市地下鉄
なんば16:30近鉄特急
名古屋18:5019:24「ひかり532号」
東京21:1022:00特急「サンライズ瀬戸」
12月08日
高松7:277:55JR四国バス
松山10:25(早着)10:30JR
伊予西条12:11

概要

久しぶりに「サンライズ」に乗りたくなり,1ヶ月前に下り列車の寝台券を確保.しかもA寝台を奮発した.そうなると,その日の夜までに東京へ行く必要性が生じるわけで,どんなルートで行こうかと思案.さんざん思案したあげく,結局行先は当日決めることに.高松へ向かう特急列車で考えたプランは,途中の行程を楽しむため,瀬戸内の船旅と近鉄特急を間に挟むことにした.高松到着後の行程は,高松到着後これまた成り行きで決まった.

乗車記録

瀬戸内の船旅

サンライズ瀬戸のA個室寝台のチケットは,ちょうど乗車1ヶ月前(指定券発売日)の夕方頃に駅窓口で購入.12月初旬の閑散期とはいえ,A寝台個室はなかなかとれないが,今回は運良く確保できた.次に,行き帰りにどこへ行くかを思慮.しかしこれは決定版が出ず,出発前日に出した結論は,当日朝起きた時間で乗る列車を決め,行先を車内で考えることにする.そのため今回は時刻表必携の旅となった.

さて,当日は新居浜8:26の「いしづち8号」でスタート.土曜日の朝の特急列車ということでそこそこ混雑している.

良く晴れていて瀬戸内(燧灘)も美しいが,普段穏やかな瀬戸内にしては珍しく白波も見えて,少し風が強いようだ.さてこの後の行先だが,船旅を楽しみたいということで,時刻表を眺めて小豆島へ渡る船旅からスタートすることにした.「いしづち」は定刻に高松に着いた.

高松駅から少し歩いて高松港へ.小豆島へ渡る高速船はちょうど出るところだったので,1本後の便まで待つことにする.

待ち時間の間に港をぶらぶらと歩く.瀬戸内の島々や屋島,五色台方面が眺められて,このあたりの散策だけでも十分楽しめそう.

高松発10:40の高速船は「スーパーマリン」という愛称がついている.以前小豆島へ渡ったときは,「ひかり」という高速船であり,ふだんはこの2種類が使われているようだ.船内は20名ほどを載せて定刻に出港.隣の桟橋から出る土庄行のフェリーと同時出港であり,港を出たところでフェリーの脇をすり抜けて追い越しをかけるように進む.

今日は風が強く波も高いようで,少し揺れが大きいが,良く晴れた冬空の下で島々を縫うようにかまわず突き進んでいく.窓にはしぶきが激しくかかり,外も見えにくい状況である.

水滴のたくさんついた窓から瀬戸内の島々を眺めながら,瞬く間に30分が過ぎて,小豆島・土庄港に到着.ここからフェリーに乗って本州へ向かう.

高速船の乗り場とフェリーの乗り場は,歩いて数分だが別の場所に位置する.港の一画にできたコンビニで食料を調達してから,フェリー乗り場へ.この時期ではあるが観光客らしき姿の人もちらほらと見かけられた.多くは20〜30代とみられる女性グループである.ここから豊島経由宇野港行のフェリーに乗船する.

宇野まで乗船するフェリーは「てしま」という愛称である.途中で車の乗降扱いをする関係で,宇野まで1時間30分程度の所要時間を必要としている.

フェリーは土庄を出港.展望デッキと客室を行ったり来たりしながら過ごす.この日は風が強く,外でずっと過ごすにはつらい天候であった.

豊島の唐櫃港へ立ち寄る.乗降はわずか.集落も規模は小さい.

ついで,豊島の家浦港へ立ち寄る.豊島のメインの港であり,集落も大きい.私以外の全乗客が下船.つまり土庄からの客で宇野まで乗船するのは私一人であり,それ以外はすべて豊島までの乗船だった.豊島からは数名の客が乗ってきた.

この後は,芸術祭で有名な直島を左に見ながら進む.ただ,このあたりから見ると,直島は観光の島ではなく工場の島であるかのように見える.

船は少し定刻より遅くに,宇野港に到着した.一時に比べると規模は小さくなったが,近隣の島への渡船も含めていくつもの桟橋を抱える立派な港である.

東京まで移動

宇野から岡山へ向かう.JRを使うのが確実なのだろうが,今回はバス利用である.バスの方が本数が断然多いし,乗換の必要がない.両備バスの「特急便」である.渋川と岡山を結ぶ便だが,途中宇野を経由していく.宇野港を出ると,すぐに玉野市街を進んでいく.

玉野市街を抜けると,低い丘を何度か越える道を進んでいく.途中,児島湖の締切堤防を通る.昭和の時代に巨大な干拓事業が進められた児島湖である.さて,岡山までの利便性もあり,時間帯の割にはバスの利用率は良かった.岡山を代表する天満屋(最近は女子マラソンでも有名)で客の多くが下車していった.終点岡山駅には定刻より少々遅れて到着.

さて,この後の予定であるが,フェリー乗船中にたてた計画では,JR赤穂線(未乗)に乗る予定だったが,バスの遅れでそれができなくなってしまったので,素直に新幹線に乗ることにする.岡山から「のぞみ」に乗る.もちろん東京へまっすぐいくわけではない.まず新大阪へ向かう.1号車に乗車し,新大阪で下車する前に,3号車(改札口になるべく近いところ)まで移動しておく.このあとは少し慌ただしいプランとなっているためである.

新大阪から御堂筋線でなんばへ,そこから近鉄に乗って名古屋へ向かうことにした.17:00発のノンストップ便でもよいが,混雑の可能性が高いため,一本前の16:30発の列車をつかまえることにする.ただしそのためには,新大阪からなんばまで30分で移動する必要がある.乗換時間や待ち時間,切符購入時間も含めるとかなりギリギリの時間であったが,予定通り16:30発に乗車した.近鉄車内では睡魔に襲われ,少々ウトウトしながら過ごした.八木での京都特急連絡,青山トンネル,伊勢中川の「トライアングル」といったポイントは押さえたが,少なくても名張停車は記憶がない.

名古屋からは,「ひかり」に乗って東京へ向かう.自由席はかなりすいていたため,3列席を独占する.豊橋を過ぎたあたりで再び睡魔がやってきたため,3列シートに横になり眠りながら過ごす.気がついたら小田原通過のアナウンス.終点東京まで定時運転が保たれていた.

「サンライズ」乗車

さていよいよ,メインイベントの「サンライズ」乗車である.

先頭車付近はあいかわらず写真撮影をする人が多い.時期的にも家族連れは少なく,グループでの利用もあまりいない.

今回は久しぶりのA寝台利用である.

ベッドはB寝台シングルとそれほど違いはない.

ただし居住空間は圧倒的にA寝台が優れているし,洗面グッズや専用シャワーカード,スリッパなどもB寝台とは異なるサービスである.車掌が検札に真っ先にやってくるので,待ち時間もない.値段が値段だけに,ゆったり過ごせる環境がそろっている.今回はまず,夜ご飯ということで駅で買った弁当を食べる.次に時刻表を見て明日の予定を立てようとするが,なかなか決まらずこれまた成り行きに任せることにする.次に室内の灯りを消して外を眺める.特に窓が天井の方まであるので,星空がきれいなのである.冬の太平洋側なのでほとんどの場合晴れが期待できる.冬の「サンライズ」乗車は,星空観察が楽しめるのである.ただしこれが楽しめるのは小田原を過ぎて熱海付近まで.それ以外は街の灯りが邪魔になる.なお街の灯りが少ないという条件では大垣〜米原あたりもあるが,こちらは日本海側の天気になりがちで,冬に晴天が期待できない.熱海を過ぎてシャワーを浴び,その後就寝.

岡山到着のアナウンスで目を覚まし,起きて瀬戸大橋からの眺めを楽しむ.ちょうど夜明けと時間が重なり朝焼けが拝めた.

横になりながら瀬戸大橋からの眺め,しかも朝焼けの眺めが堪能できるのも「サンライズ」ならではである.

この後,のんびりしすぎて高松到着時に降りる準備ができていなかったので少し慌てたが,準備を済ませて何とか下車.快適なA寝台の乗車が終わった.

四国内移動

高松からの予定はたてていなかったが,まず駅前を適当に歩く.ふと高速バスに乗ろうと思ってバス乗り場へ向かったのだが,それらしきものが見当たらない.よく見ると,高速バス乗り場は最近移転したとのことで,そちらへいってみる.ちょうど松山行のバスがあり,それがJR四国バス担当便であった.これに乗ることにした.

日曜日の早朝だけあって高松市内の道路も空いており,その後高速道路に入ってからも快調に進んでいく.高松市内は少しガスが立ちこめるような感じになっていた.バスは終点まで快調に進み,定刻より10分程度早着でJR松山駅に到着.途中の大街道や松山市駅での下車が多く,JR駅まで乗車したのは私1人であった.

中途半端な早着で,この時間から新居浜へ戻るためにはJRの普通列車しかない.観音寺行の普通列車(1両)で戻ることにする.車内はそこそこ混雑していた.

伊予北条を過ぎると,しばらく海岸沿いを進むようになる.

大浦と浅海の間あたりが一番海の眺めを堪能できる.海から離れた後は,伊予三芳あたりから右側に石鎚山系がそびえるようになるが,海は全く見えず景色は単調になる.この列車は伊予西条で30分以上停車するため,伊予西条で下車し,バスで新居浜へ戻った.

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