駅からあるき by DJ Kei
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ドイツ〜チェコ訪問記

2015年8月21〜31日

概要

仕事でドイツ・ミュンヘンとチェコ・ピルゼンへ行ってきました.今回はミュンヘンとピルゼンの間を鉄道移動したので,その記録を紹介します.

ドイツ・ミュンヘンへフライト

ミュンヘンへは,関西空港からエミレーツ航空を利用し,ドバイ経由にて行きました.南回りですが,ちょうど中間にドバイ空港で「休憩」が入るせいか,意外と疲れは感じませんでした.
それよりも,フライトのトレースを眺めていたら,アフガニスタン上空と,イラク・シリア上空を見事に迂回して飛んでいたのが(当たり前でしょうが)印象的でした.ちょうどロシア機がシナイ半島で墜落したばかりの時期でしたので,気にはなっていましたが.関空からドバイは日本人が多く乗っていましたが,ドバイからミュンヘンは日本人はほとんどいませんでした.他のヨーロッパ便へ乗り継ぐ人もあまりいないように思われました.皆さんは北回りで行くんですね.
ミュンヘンには,ほぼ定刻に到着し,入国審査へ.ミュンヘンの入国審査はヨーロッパの中では若干厳しめな印象があります.しかしやましいことは無いので丁寧に答えていくと,無事入国審査が終了.荷物を受け取り(これが時間がかかった.ロストじゃないかと心配になったほど),リムジンバスで中央駅へ.ミュンヘンは15年ぶりぐらいでしたが,街の雰囲気はだいぶ変わっていました.大量の移民が問題になる直前の時期でしたが,すでに中央駅周辺はそれらしき雰囲気が漂っていました.15年前ののどかな雰囲気はあまり感じられませんでした.駅近くのホテルで1泊しますが,チェックイン後,中央駅内をひと通り散策します.さすがは中央駅で,多くの人で賑わっており,お店もたくさんありました.テイクアウトの寿司屋まであります.ヨーロッパは日曜日休みの店が多いですが,とりあえずここにくれば何でもそろいます.市内観光は帰りの飛行機にのる前日にまたミュンヘンに来るので,そのときしようと考えて(あとで痛い目に遭うのですが...),この日は疲れをとるために,中央駅の散策だけしてとどめておきました.

新大阪から関空への特急「はるか」に乗車.

空港からミュンヘン中央駅行のリムジンバス

ミュンヘンからピルゼン

さて,一晩をミュンヘンで明かし,翌朝にチェコ・ピルゼンへ向かいます.定時運転ならば4時間ほどの乗車です.直通列車は1日に3本ぐらいだったと思います.列車はミュンヘン発プラハ行で,列車種別は「特別快速」といったところでしょうか.特急並のスピードですが,特別料金はかからないし,割引きっぷが使えてお得な列車です.2等車はコンパートメントで,少し年代を感じる車両でした.ミュンヘン出発直前に,女子高校生ぐらいのグループが入ってきて,コンパートメントは満室になります.
車両はミュンヘンを出発し,まず空港の方角(北向き)へ向かいます.その後も,基本的には北の方へ進んでいきます.窓の外は平坦な地形で,時折森の近くを走ったりしますが,おおむね畑のなかの平原をひたすら進み,遠方に山並みが見える,といった風景でした.途中で列車はスイッチバックで方向を変えて進み,いつの間にか国境を越えます.入出国審査はありません.どうやら列車が遅れているようですが,車内アナウンスが全く無いので,今どのあたりを走っているかの見当がつきません.乗り過ごすと大変なので,少し早めにデッキへ移動し,到着を待ちます.結局定刻より30分以上遅れて到着しました.ピルゼンで下りる人よりも乗る人が多かったです.ピルゼン-プラハ間の利用が多いのでしょう.

9:01発のプラハ行

客車最後部

列車の先頭.電気機関車

コンパートメントは6人掛け.足下がやや狭い

広大な畑の中を進んでいく

平坦な地形が多い

ピルゼンに到着.数分間の停車.

ピルゼン中央駅

ピルゼン散策

ピルゼンで仕事をしますが,せっかくなので仕事の合間に市内をまわります.

市内には,路面電車やトロリーバスがくまなく走る.本数も多い.

バルトロミエイ大聖堂の塔

バルトロミエイ大聖堂.共和国広場の一画に建つ,第一の観光スポット.

大聖堂の鐘

大聖堂は塔のてっぺんまで,らせん階段を上ることができる.そこからの展望は絶景.

ピルゼンからミュンヘン

さて,ピルゼンで仕事を終え,ミュンヘンへ戻ります.帰りはこれまたプラハ発ミュンヘン行の直通列車で,ユーロシティ(EC)と呼ばれる国際特急列車利用です.こちらは往路の列車と違い,特急券が必要な上に割引がきかないため,往路の倍以上の値段がかかってしまいましたが,時間的に都合の良い列車がこれしかないので利用します.プラハからの列車はピルゼンにほぼ定時に到着.出発も定時に近かったと思います.座席は2人掛けの,日本の特急列車にあるようなタイプのもので,LED表示灯などもあり,イマ風な感じがしました.さすがは特急列車です.ただスピードはそれほど出しません.日本の特急ぐらいでしょう.
最初は快調に運行していましたが,ドイツ国境近くにある信号所のようなところでずいぶん待機します.どうやらドイツ国内のダイヤがかなり乱れているようです.ドイツ国内をしばらく走ったところで,運転打切のアナウンスが入ります.リーゲンスベルクという駅で運転打切となります.この時点で14時過ぎ.だいぶん遅れが出ているようです.ここから代行バスに乗れとのことでしたので,指示に従います.ノイファルンという小さな駅まで30分ほどバスに揺られます.ここからミュンヘン行の列車に乗り継ぐわけですが,このノイファルンで1時間半ほど待たされました.周囲は何もなくただひたすら待ちます.もちろんアナウンスも何もありません.反対側のホームの列車に乗れ,ということだったので乗ると,やっぱり下りてくれ,と言われ,その列車がホーム入れ替えをして,再び乗れ,との指示.正直スーツケースを引きずりながら,階段しかないホーム間の行き来はきつかったですが,こういうのを経験すると,日本の鉄道会社のサービスのありがたさがよくわかります.
さて,いろいろとありましたが,列車が動き始めてしまえばもう安心で,あとはこの列車がミュンヘンまで無事運行してくれることを願うばかりです.その願いが通じたのか,結局定時より2時間半遅れてミュンヘンに到着しました.そのため,予定していたミュンヘン市内観光はとりやめました.

11時発のミュンヘン行に乗車することに

車内の雰囲気.2人掛けクロスシート車で,車内の雰囲気は現代風.

緑深きところを進む

低い山が遠くに見える

列車は途中で運転打ち切り.

バス代行を経て,ミュンヘンへ向かう列車

ミュンヘンへ向かう車窓

やっとミュンヘンに到着.

ミュンヘンから帰国へ

最後に,ミュンヘンから日本へ帰ります.空港までの足は,帰りは鉄道利用としました.切符を買い,ホームへ.ミュンヘン中央駅の地下に,近郊路線用の駅があります.東京駅でいえば,東海道線や新幹線の地上駅と横須賀線地下ホームの関係,といったところでしょう.ホームは3面2線式で,いろいろな方向の列車が同一ホームへ次々と入線してきます.さながら名鉄名古屋駅のようです.列車を間違えないように乗る必要があります.
空港到着はフライトの3時間ぐらい前でしたが,すでに窓口には大勢の人が並んでいました.これにはびっくりしました.私も列に加わり,手続きを済ませ,トラブルもなく無事関西空港に戻ることができました.関西空港からは,「はるか」,新幹線,「しおかぜ」を乗継いで新居浜まで戻ってきました.

ミュンヘン中央駅地下ホームから空港行の列車に乗る.

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