駅からあるき by DJ Kei
2008.07.05-06 名古屋-飯田路線バス&ごんべえ号(2日目)

名古屋-飯田路線バス&ごんべえ号(2日目)

2008年7月05-06日

行程

場所種類
伊那BT10:58伊那市「ごんべえ号」
木曽福島12:0712:31JR特急「しなの10号」
千種13:52

プランニング

この日は,伊那市と木曽福島を結ぶ伊那-木曽連絡バス「ごんべえ号」に乗車し,その後名古屋へ戻る計画であった,ただし,何時発のごんべえ号を,片道のみか往復乗るか,などのことまでは決めていなかった.また,場合によっては高遠行のJRバスに乗ったりする可能性も含めて検討していたが,現地に行ってから決めようと思った.ごんべえ号は,この7月からダイヤが変わったのだが,出発直前まではこのことを知らず,ずっと旧ダイヤで計画を立てていた.このため,現地で詳細なスケジューリングをしたという事情もある.最終的に決めたのは伊那市のホテルにいる時で,結局4便のうちの2番目のバス(伊那駅前11:00の便)に乗り,それまでは,バス撮影を兼ねて市内を散策することにした.また,最後の最後まで迷ったのが片道か往復かという点で,伊那バスターミナルの高速バスのきっぷ売り場を見ると,午後の名古屋行のバスは空きがあるようで,満席になりそうもないので,まだきっぷは買わずに,時の気分に応じて決めようということにした.

概要(その2 「ごんべえ号」編)

この日は,伊那-木曽連絡バス「ごんべえ号」に乗車し,その後名古屋へ戻った.伊那市駅を11時に出る「おんたけ交通」担当便である.それまでは伊那市内(旧街道など)を見物.その後はオーソドックスにJR特急で名古屋へ戻った.

記録


私の宿泊したホテルは天竜川のほとりにあった.まずは,天竜川に沿って少し歩いてみることにする.

ホテルから眺めた天竜川

堤防道路から眺めた天竜川

伊那市バス停.仲良くバス停ポールが整列

伊那市駅改札口.改札口正面に駅名標があるのも珍しい.「いなし」とひらがなで書くと,なんだか相撲みたいだ.

高遠行のJRバス関東.行先は「高遠駅」となっている.高遠には鉄道は通っていないが,「駅」と名乗っている.ちなみに鉄道計画はあったようだが,高遠には鉄道開通の歴史はない.

伊那市がある飯田線はJR東海.したがって,伊那〜高遠のバス路線は,JR東海バスが担当していてもおかしくないような気がするが,他バス路線との運用効率,特に茅野周辺のJRバス路線などとの関係から,JRバス関東としたのであろう.伊那市から高遠までのバスは,20年ほど前の夏に一度だけ乗車(往復)したことがある.当時は1時間に2〜3本の運行だったはずだから,ずいぶんと便が減ってしまったのは淋しいことである.

伊那市を朝9:00に出発するごんべえ号.JRバス関東の担当.外から見る限り客は1名だった(伊那市駅からの乗車はゼロ).ちなみに奇数月はJRバス関東で,偶数月は伊那バスの担当(第3便がその逆)だということである.どうしてそのような月ごとに担当便を変更するのかは不明.それにしても,伊那市駅はJR東海の飯田線,木曽福島駅は同じくJR東海の中央西線,その間を結ぶのが,伊那市から運行を委託されたJRバス関東(他2社との運行)というのも,なかなかユニークな路線展開でおもしろい.木曽福島にJRバス関東ロゴのバスが来るというだけで,とてもユニークではないか.もちろん,近くに他の運行路線がないJR東海バスが担当することはあり得ない.

ついで,伊那バスターミナルへ.ここが事実上バス運行の拠点となっていて,高速バスのターミナルもあるし,市内路線バスの運行上の拠点ともなっている.案内所やバスきっぷ売り場などもある.バスが到着すると,案内放送が流れたりする.

名古屋行の高速バス(信南交通担当便)が到着したところだった.

市内を散策.小型のイーナちゃんバスが走る.

伊那バス本社.バスの車庫であり,ごんべえ号の始点(終点)ともなっている.

木曽福島朝1番発のごんべえ号(おんたけ交通担当便).伊那バス本社(終点)へ向かう.これが折り返し木曽福島へ向かう第2便(伊那市発11:00)になる.これに乗って木曽福島へ向かうことにしている.

おおよそ目的のバスは撮り終えたので,近くにある旧街道を歩いてみようと思う.

旧街道は高台状のところに位置しており,その一角からは市内を一望できる.

旧街道の様子.今でもほとんどの家で,住人が普通に暮らしているようだ.

いよいよ,ごんべえ号に乗車するのだが,始点の本社前から乗るかバスターミナルから乗るか迷ったが,結局バスターミナルから乗ることにして,ターミナルでごんべえ号の到着を待つ.

伊那バスターミナルの外観

伊那バスターミナル5番のりばからごんべえ号は発車する.

伊那バスターミナル10:58発(伊那市駅11:00発)のごんべえ号(おんたけ交通担当).

ごんべえ号は,乗客ゼロでバスターミナルに入ってきた.バスターミナルから私ともう1名が乗車.その後は,木曽福島まで,乗車客も降車客もゼロ.私を含めた2名の乗客はともに木曽福島で下車という旅客需要であった.

最初は遠方に山をみながら進む.権兵衛峠へ入る前に,途中でJRバス関東便とすれ違った.

権兵衛トンネルの木曽谷側.ちなみに,権兵衛トンネルに入ると,観光案内の放送が流れる.放送内容は忘れた.

権兵衛トンネルを抜けても,しばらく深い山の中を走行するが,トンネル前後の道路自体は高速道路のように立派だ.

トンネルによって新しく開通した区間を抜けると,再び旧来の道を進んで行くが,やがて国道19号線に合流し,木曽谷に入る.木曽谷に入ってからも,再び観光案内のテープが流れるが,お出かけにはおんたけ交通バスをご利用くださいという放送で,宣伝半分の内容であった.もっとも,利用しようにも季節運行(夏のみ運行)の路線も多く,利用しにくい面はある.

木曽福島駅に到着.

木曽福島のバス停.背後に見えるのは木曽福島駅舎.

ごんべえ号は,乗車してみてなかなか楽しい路線であった.機会があればまた乗ってみたい路線である.
さてこの「ごんべえ号」,いろいろな用途が考えられる.地元の人にとっては,所用に利用するということになろうが,地元以外のひとにとっての利用としては,まず特急「しなの」との乗り継ぎで,名古屋方面から伊那へ向かう需要である.高速バスとの競争になるが,接続さえとれれば,所要時間は高速バスと同等かやや速い.高速道路の渋滞が想定される場合や定時性の確保がより求められる場合,あるいは名古屋より東側への利用の場合には,利用価値が高いと言える.あと,新宿方面から伊那への高速バスとの乗継ぎによって木曽福島へ向かうというものである.新宿-木曽福島は1日2便しかなく,利用時間が限定されるから,やり方によっては利用価値のある乗継ぎになる.このようにいろいろな用途が考えられるバスだが,この日の乗客数を見る限りでは,今後の見通しは明るいとは言えない.需要を起こす方法を考えなければならない.

帰りは,木曽福島から普通列車乗り継ぎも考えたが,結局面倒になり,「しなの」に乗って帰ってきた.自由席はかろうじて窓際の席を確保できた.もう少し時間が後なら,これが座れるかどうかぐらいの乗車率になっていることであろう.

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